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小さな手仕事に、大きな想いを込めて

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ネパール・Sana Hastakala(サナハスタカラ)の人々により作られた品々。
既に愛用されている方も多いかもしれません。


生産の現場で長年マネージャーとして働いているロジナさんが、 この秋にsisamを訪れ、様々なことを教えてくださいました。


「サナハスタカラ」という名前に込めたもの


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サナハスタカラとは「小さな(サナ)手工芸品(ハスタカラ)」を意味します。


"一つ一つの小さな手仕事のなかには、大きな心があり、
私たち家族(※)の、変化しながら進み続けてきた物語が宿っている。"


そんなメッセージが、この言葉には込められているそうです。


※ロジナさんは、このものづくりに関わる仲間や私たちのことを、familyと表現していました。


サナハスタカラって、どんなグループ?


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サナハスタカラ(以下サナ)は、ネパール全土で暮らす小規模生産者や、家庭内の職人のために活動をしているフェアトレード団体です。


ネパールでは、社会的に弱い立場にある人々が、自力で市場につながることは簡単ではありません。
サナの活動を通して、今では1200人を超える職人たちが、世界の市場につながることができています。


収入の向上はもちろんのこと、彼女たち、彼らの人生に変化をもたらしたい。
そんな思いがこの活動の基盤になっているのです。


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「フェアトレードは、お金を稼ぐためにあるんじゃない。もっとそれ以上の意味がある。
私たちは、他者や自分を大切にする"関係性"を作っているんだ。」
というロジナさんの言葉が印象的です。


それが深い実感へと変わったのは、編み手の女性たちの話を聞いたときでした。


ネパールの女性たちが外へ出ること


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sisamがサナとものづくりを始めたのは25年ほど前のこと。


かつてのネパールでは、今以上に男尊女卑の価値観が色濃く残る社会でした。
女性は、家のことや子育ての責任を一身に負い、外の社会とつながることはほとんどありません。


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そんな中で「手編み仕事」は、母から娘へと静かに受け継がれてきた営み。


当時はあくまで家族のために編むためのものと考えられていましたが、彼女たちの手仕事と出会ったsisamが、
「これは日本で販売できるかもしれない!」とオーダーをしたのが始まりでした。


日本からのオーダー数が増えるほど、「私が作ってきたものを、誰かが買ってくれるんだ」という大いなる可能性が、編み手の女性たちに生まれたのです。


それは、"家の外に出る理由ができた"ことを意味します。


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サナに訪れてオーダーや材料をもらってくるという名目から、女性たちはどんどん外に出て社会と触れ合うことができました。


そして家のなかで働き、一日の終わりには、自分の活動に収入がともなっている。
彼女たちにとっては決して当たり前ではないことが、新たな生活になっていったのです。


また、お金を受け取りに来るのは男性!という風習も根深くあったそうです。
そのことに気づいたサナは、「必ず作った人が、作ったものの対価を受け取りに来るように。作った人にしか、お金を渡さない」というルールに変更しました。


自分で働いて得たお金を自らの手で受け取り、彼女たち自身が使い道を考え、家に持って帰ることができる。


26年のあいだに、彼女たちをとりまく環境、そして彼女たち自身が大きく変わってきたのです。


そうするとパートナーである男性たちの態度にも変化があったそうです。
今では、大黒柱となった彼女たちの仕事を手伝う夫も増えてきているのだとか。


現在、約200人の女性たちとその家族が、sisamの手編み製品づくりに関わっています。


25年の力


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ロジナさんはこう話していました。


「フェアトレードと言うのは、急に大きな変化をもたらすものとは考えていません。
たくさんの女性たちの"小さな変化"を私は長年ずっと見続けていました。」


当時は「セーター1枚をこれくらいの収入でお願いします」と伝えると、ただただそのまま受け取っていた彼女たち。


その仕事に対する質問や意見が出ることはなかったそう。
それほど自分の権利を伝えるということが怖かったのです。


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それが今では、必ず、なぜその値段なの?と質問が返ってきます。
一つ一つの自分の仕事に「交渉」や「主張」ができるようになってきたのです。


自分が生きるうえで持つ権利や尊厳、そして希望を主張することができる。
とても大切な変化が、彼女たちの中でも起こっているのです。


この25年間、たくさんの方がたくさんのお買い物をしてくださいました。
その一つ一つのオーダーが、彼女たちを勇気づけてきたのだと、ロジナさんは教えてくれました。


今もこれからも


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段ボール10箱分のオーダーから始まったサナとのものづくり。
今では100箱を超えるアイテムのオーダーを、年に2回現地へと届けることができています。


それは私たちsisamではなく、この25年間で数えきれないほど多くのサナの手仕事を愛してくださった皆さまの力です。


皆さまの一つ一つの大切なお買い物は、今までも、これからも、たくさんの作り手やその家族の今につながっています。


"At Sana Hastakala, every hand has value -every craft has a voice."
サナハスタカラでは、すべての手に価値があり、すべての手仕事に声がある


2025.11.19 Rojina


sisam FAIR TRADE
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